914桟橋
歴史を語るかつての島の入り口
観光客を魅了するコンソンの町の目の美しいビーチに歴史ある桟橋がのび、今では人々の憩いの場や少年が釣りを楽しむ平和な時間が流れています。914桟橋というこの橋はフランス植民地時代に町の中心部に建設され、国定特別記念物に指定されている史跡の一つです。かつて食料や囚人をのせた船が停泊するまさにコンダオの入り口となる場所でした。そして、この橋の建設にもコンダオの悲しい歴史が隠されています。
Googleマップ914桟橋の名前の由来
914桟橋の"914"という数字は、この橋の建設に携わり命を落とした囚人の数に由来しています。フランス植民地政府主導で1873年に建設が始まったこの桟橋は、その建設にコンダオに送られた囚人たちが労働力として動員されました。10年以上にわたる建設と修復作業の間、建設中の事故や疲労そして暴行によって914人もの囚人が命を落としたとされています。完成以来、多くの囚人がこの桟橋を渡りコンダオに入りました。1975年の終戦時には多くの囚人が解放されこの桟橋から島を出た一方で、113年にわたるフランスとアメリカの支配下で多くの囚人が一度きりこの桟橋を渡り島で命を落とすことになりました。
想いを馳せて周辺を歩いてみよう
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桟橋のふもとには記念碑が
今ではかつての悲劇は想像がつかないくらい美しいビーチと静かな時間が流れるコンソンの町のビーチ。914桟橋も美しいビーチを眺めるベストスポットの一つです。桟橋のふもとには記念碑と線香台が設けられその歴史が刻まれています。朝夕の涼しい時間帯になると地元の人たちは海沿いのウォーキングついでにこの桟橋を訪れて線香をあげお祈りしている姿を見ることもできます。ベトナム人観光客にとってもまた、ここでのお祈りは欠かせないものの一つとなっています。
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島の入り口となる税関
桟橋から島に向かって最初にあるのがかつての税関跡です。囚人たちは桟橋に船が到着した後この税関で手続きを受けました。周りは公園として整備され、コーヒーショップなどもあるのでここで海風を浴びながら木陰で一息つくのもおすすめ。建物内には領主や当時の出来事についての簡易的な展示もあります。
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税関を抜けると美しいコロニアル建築が
桟橋の真正面、税関の先にあるのが当時のフランス総督の邸宅跡です。黄色の壁とオレンジ屋根、広い敷地に花やアーモンドの木などが手入れされ、雰囲気のある島でも最も美しい建物の一つです。
1862年に建てられて以降、53期の島総督及び監獄領主の住居兼オフィスとして使用され、使命をもってこの島へ派遣された総督たちの当時の囚人たちへの残虐は、深い傷跡となり後の戦犯になるので、植民地支配について考えさせられるスポットでもあります。
※入場にはチケットが必用、博物館と刑務所跡の共通パスに含まれています。
【営業時間】
午前:7:00~11:00
午後:13:30~17:00
※閉館している日も多くあるので博物館などで事前確認がおすすめです。
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ここも重要スポット!司法警察署跡
総督邸宅の横、Le Duan通りを進んでいくと右手に黄色い小さなコロニアル建築が。こちらはかつての司法警察署です。戦時中のコンダオの歴史の中で最も有名な人物、Võ Thị Sáuは島に移送された際刑務所には入っておらずこちらの警察署の独房の中で一晩を過ごし、最後まで革命の姿勢を崩さなかったとされています。
Võ Thị Sáuについて詳しくはこちら
ちなみ司法警察署の手前には銀行がありますが、こちらも単なるベトナム大手銀行の支店ながらコロニアル建築になっているのは面白いポイントです。