色彩とアートに出会う、
メキシコ3都市街歩きの旅・後編【研修記第5回】
メキシコシティ、サン・ミゲル・デ・アジェンデ、グアナファトの3都市を
高速バスで巡る―
色彩とアートに出会う、メキシコ3都市街歩きの旅・後編
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こんにちは!エスティーワールド新卒1年目の伊尻秀徳です。
私は2025年の4月に入社してすぐ、研修の一環としてメキシコ・カンクンにやってきました。
目的は、カンクンのホテルや観光地を実際に見て、感じて、帰国後にお客様へカンクンの“リアルな”情報をお届けするためです。
ただ、今回はカンクンを離れます! 場所はメキシコシティ、サン・ミゲル・デ・アジェンデ、グアナファトの3都市。6月に休暇をいただき観光してきましたので、それを旅行記としてレポートしていきます。※このページは後編です。前編はこちら。
4日間の旅行ということで多少長くなるので前編・後編に分けて構成。ぜひ最後までお読みいただき、旅行イメージを掴んでいただけますと幸いです。
【研修記第5回】色彩とアートに出会う、メキシコ3都市街歩きの旅・後編もくじ
Day3
5:00 再びピピラの丘へ
前日、夕日が沈む時間に見たグアナファトの街を、今度は朝焼けの中で見なければ。
そんな使命を抱えた私は早朝5時に起き、まだ暗い中、前日と同じく徒歩でピピラの丘を目指しました。ちなみにこの時間帯、ケーブルカーは動いていません。もし朝焼けの方がきれいだったらお客様にはちょっと案内しづらいなあ... そんなことを考えながら丘に到着すると、そこにいたのは私以外に誰もいませんでした。
今度は前日と逆の流れで、空が明るくなっていくのを見届けます。静かな街にじわじわと光が差し込み、グアナファト全体が青白く染まっていく。澄んだ空気の中、少しずつ体が陽の光で温まっていくのを感じながら、1時間ほどその場所で過ごしました。
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ピピラの丘 5:25
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ピピラの丘 5:36
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ピピラの丘 5:46
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ピピラの丘 5:58
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ピピラの丘 フォトスポット
とても美しい朝でした。
でも、私の中で“ナンバーワン”の景色は変わりませんでした。やっぱり、夕暮れ時。街本来の暖色が夕日に照らされ、いっそう深く染まるあの時間こそグアナファトが一番美しく見える瞬間だと、私は確信しました。
ちなみに、朝は人がまったくいませんが、夕方はそれなりに混雑します。「誰も映り込まない写真を撮りたい」という方に、ちょっとしたコツを紹介。展望台のすぐ下に一段だけ下りたような場所があるのですが、そこが意外と穴場です。ほとんど人が来ないため、展望台とほぼ同じ景色が貸切状態になります。しかもその場所にはサボテンが生えているので、メキシコらしさ満点の写真が撮れますよ。
8:00 グアナファト バスターミナル出発
グアナファトでは行きたい場所をすべて巡ることができたので、名残惜しさを感じながらも、少し早めにメキシコシティへ移動することにしました。
グアナファトのバスターミナルへ向かうには、青地に白でバスのマークが描かれたバス停で待つだけ。どの路線に乗ればよいかは、近くの地元の方に尋ねて確認しました。少し面倒で不安を感じても、こういう小さなやりとりが旅の醍醐味だったりしますよね。
そして今回の長距離移動もPrimera Plusを利用。ところが、メキシコシティが近づくにつれて渋滞に巻き込まれ、メキシコシティへの到着は予定より約45分遅れの13時30分ごろになってしまいました。
この日は朝からビスケットをつまんだ程度だったので、お腹はぺこぺこ。ホテルに荷物を置くよりも先に、昼食をとりに出かけました。
13:30 メキシコシティ バスターミナル到着
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バスターミナルから市内へは、メトロ(地下鉄)を利用しました。
前編でも触れましたが、メキシコシティのバスは行き先表示が分かりづらく、スペイン語が話せない自分にはなかなかハードルが高め。その点、メトロは路線が明確で、案内表示も分かりやすく、観光客にも強い味方です。
利用するには、交通カードを購入してチャージするだけ。1ペソからチャージできるので、私は必要な分だけ都度チャージしていました。
ちなみにこのカード、改札での読み取りは「入場時のみ」なので、1枚のカードで複数人分を連続して通すことも可能。グループ旅行のときにも便利ですね。
14:00 メキシコシティ観光
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メキシコシティに到着して最初に向かったのは、「すき家」。久々に日本食が食べたくて、迷わず直行しました。注文したのは、牛丼にみそ汁、コロッケ、飲み物がついたセットで、お値段は99ペソ(約800円)。飲み物は選択肢にカルピスがあったので即決定!久しぶりの再会にちょっと感動してしまいました。
そして、肝心の味はというと、、日本とほとんど変わらない!特にお米とみそ汁が完全に日本の味で、「あぁ、これは間違いなく“日本食”だ」と嬉しくなりました。旅の中で感じる予想外の安心感って、こういう瞬間に生まれるのかもしれません。すき家、すごい。
その後は、ベジャス・アルテス宮殿や青いタイルの家に立ち寄りつつ、ホステルまでの道中で街を散策。チェックイン後もそのまま街歩きを続行し、シウダデラ市場やヴァスコンセロス図書館などを訪れました。
中でもシウダデラ市場はかなりの当たりスポット。値札付きで交渉不要なうえにどの商品も安く、気軽に買い物を楽しめました。メキシコシティは食事もお土産も全体的に物価が安い印象。ここで中南米らしい色使いの服を1着購入しました。
夜にはソカロ広場にも足を運びましたが、この日は一帯で座り込みデモが行われており、正直なところ景観は最悪。ただ、それもまた「旅のリアル」として印象に残る出来事でした。
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ベジャス・アルテス宮殿
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青いタイルの家
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シウダデラ市場
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ヴァスコンセロス図書館
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ソカロ広場
20時過ぎまで市内をふらふら歩き回っていましたが、治安は思っていたよりもずっと良好。人が多いがゆえに多少の緊張感はありますが、怖さや危険を感じることはありませんでした。
とはいえ、この日は3万歩近く歩いており、標高の高さもあってか頭が少し締め付けられるような感覚が。高山病かもしれません。無理せず、この日は早めに就寝することにしました。
次の日が、いよいよ旅の最終日です。
Day4
7:00 メキシコシティ観光
朝型の私は7時から観光開始です。最初の目的地はUNAM(メキシコ国立自治大学)。大学のキャンパスが世界遺産になっているという、なんとも珍しい場所です。世界遺産検定の勉強をしたときにその存在を知り、いつか行ってみたいと思っていた念願の地でした。「UNAM」と分かりやすく書かれたバスがあったので、それを使い、1時間かからないくらいで到着しました。
この大学が世界遺産に登録されている理由のひとつが、“近代建築と壁画運動の融合”。キャンパス内には10点の壁画が点在しており、すべてを見て回りました(うち3点は修繕中で、少し残念…)。とはいえ、正直なところ、「中央図書館だけ見れば十分」とも思いました。中央図書館の壁画は群を抜いて本当に圧巻で、写真では伝わらない迫力と細やかさがあり、来てよかったと感じました。
なんやかんやで1時間ほどUNAMを見て回ったあとは、市街地へ戻って博物館・美術館巡り。ただ正直、その中で「これはすごい」と思える作品には出会えず。国立人類学博物館はある程度楽しめましたが、交通機関の一部がストライキのような状態で麻痺しており、アクセスにかなり時間がかかりました。その労力に見合うかといえば、私はそうでもなかったかなと。
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もし僕がメキシコシティを案内するなら、テオティワカン、シウダデラ市場、ソカロ広場はマスト。アートに関心がある人にはUNAMも良いと思います。あと今回は行けませんでしたが、ルチャリブレ(メキシコのプロレス)もぜひ観戦してみたいです。
それにしても、カンクンよりもメキシコシティはごはんが安くて美味しい。観光というより「住む場所」として魅力的な街でした。
飛行機の時間が近づいてきたので空港へ。
例によってメトロで向かいましたが、降りた駅が空港直結ではなかったようで、最後に少し道に迷いました。私がマップを見間違えただけだったのかもしれませんが、スーツケースを持っての移動を考えるとやはり空港送迎サービスかUberをおすすめします。
19:55 メキシコシティ空港出発
帰りのフライトは、LCCと値段があまり変わらなかったのでアエロメヒコ航空を利用しました。
23:30 カンクン空港到着
旅の終わり。
帰りも往路と同じく、ADOバスを利用しました。ただし本数が多いわけではないので、空港ターミナルの外で1時間ほど待つことに。自動販売機も近くになく、(というよりメキシコにはほとんど自販機というものがなく、)水も買えず、蒸し暑い外で喉の渇きに耐えながら時間を過ごしました。しかも一度ターミナルの外に出ると中には戻れない仕組み。やはり、カンクンに行かれる方は空港送迎をお願いするのが正解だと思います。
カンクンのADOターミナルに着いたのは深夜1時半ごろ。そこからは公共バスで自宅へ。カンクンのバスは24時間運行していると聞いてはいましたが、実際に深夜に利用したのはこのときが初めて。でもその情報通り、深夜でも数分おきにバスが走っていて、しかも意外と混んでいたのには驚きました。
そして、くたくたになりながらも無事に帰宅。4日間、毎日3万歩近く歩いて、街の空気や色を肌で感じながら巡った旅。どの都市にもそれぞれの魅力があって、この魅力をより多くの人に伝えたいと、心からそう思いました。
まとめ
いかがでしたか?3都市それぞれの特徴・空気感が伝わり、「行きたい!」と思ってもらえれば幸いです。旅行の計画を自分で立てて現地で試行錯誤しながら進めた分、学びも多かったですが、それと同時に、「これはツアーを使った方が安心だったな…」と感じた場面も多くありました。特にスペイン語圏の国なので言語の壁が厚く、苦労しました。
そのため、今回の旅を通して、「個人でも行けるけど、ツアーならもっと気軽に、もっと楽しめる」と確信しました。
私たちエスティーワールドは、その都市の良さを一番感じられる時間帯やスポット選びにもこだわりながら、「ここに来てよかった」と思ってもらえる旅をつくっています。私自身もこの旅行を通じて初めて、自分でツアーを組み立て、販売することになりました。
メキシコ旅行に興味を持っているあなた!ぜひ私と一緒に最高の旅行プランを作りましょう。
この旅日記が、誰かの「メキシコに行ってみたい」のきっかけになればうれしいです。
¡Vamos a México!