シントラ

首都リスボンの西約30kmに位置するシントラは、緑に覆われた山々に囲まれた都市です。1147年にアルフォンソ・エンリケスがポルトガルに併合して以来、夏の避暑地として古くから王族に愛され、シントラ王宮をはじめ今もその宮殿や豪邸が残っています。美しい景観からイギリスの詩人バイロン卿が「この世のエデン」と綴ったことでも有名で、1995年には「シントラの文化的景観」としてユネスコ世界遺産に登録されました。シントラで人気の観光地となっているのが、数多くの王宮や宮殿です。先に述べたシントラ王宮は、その後マヌエル一世の手により増改築がなされ、外観こそシンプルですが、イスラム、ゴシック、マヌエル様式など色々な建築様式が混ざった特異な建築物となりました。シントラの街と大西洋を眺められるムーアの城跡、おもちゃのお城のようにカラフルな色づかいのペーナ宮殿、そしてRPGゲームの世界に迷い込んだかのような不思議な世界が広がるレガレイラ宮殿など、数多くの見所が存在しています。シントラへはリスボンのロシオ駅から鉄道で40分ほどという立地もあり、現在では日帰り観光地としての人気も高い街です。