
スリランカ・アマンガラ編(前編)
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エリア スリランカ
カテゴリ おすすめホテル
時期 2025/4/20~2025/4/27
投稿日 2025/5/10
更新日 2025/5/10
投稿者 岩永 飛鳥
アマンガラとアマンウェラ、2つのアマンリゾートを巡る旅。
まずはスリランカ南部の歴史都市ゴールに佇む「アマンガラ」からお届けします。
スリランカ・アマンガラ編(前編)もくじ
アマンガラ到着
スリランカ・コロンボ空港から専用車で約2時間半。南部の港町ゴール(Galle)へ向かいます。
この街は、16世紀から19世紀にかけてポルトガル、オランダ、イギリスといった列強諸国の影響を受けた、歴史の香り漂う場所。
ゴール旧市街と、それを囲む堅牢な要塞は、ユネスコ世界遺産に登録されています。その要塞の城壁の中に、アマンガラは静かに佇んでいます。
チェックイン時には、アマンガラオリジナルのウェルカムドリンクでひと息。長旅の疲れにしみわたるおもてなしに感動。途中の車窓から見た夕焼けもとても美しく、旅の始まりにふさわしい到着でした。
アマンガラとニューオリエンタルホテル
1900年代初頭に「ニュー・オリエンタル・ホテル」として創業し、時代を越えて旅人を迎えてきた建物をアマンが丁寧にリノベーション。
クラシックでありながらもモダンに洗練された空間は、時間旅行をしているような感覚にさせてくれます。
外観も当時の趣のそのままに残しています。朝ごはんを食べていると、毎日外ではウエディングフォトの撮影。
人気のフォトスポットになっているようです。声をかけてお写真を1枚撮らせてもらいました。
客室紹介(ベッドルーム)
アマンガラのお部屋は、コロニアル様式の美しさが光ります。
私がハネムーン担当と事前に伝わっていたようで、ベッドとバスタブがハネムーン仕様になっていました♪
ミニバーは無料。センスのよい飲み物が入っています。
クラシックなライティングデスクには、アマンらしい上質なレターセットと鉛筆が添えられており、思わず誰かに手紙を書きたくなります。
私が滞在したのは”ベッドルーム”という2階のお部屋。緑の木製ドアを開けると、通学中のスリランカの女学生たちの姿が見え、どこか懐かしいような、温かな風景に出会えました。
客室紹介(アマンガラスイート)
建物は4階建てで、4階には”アマンガラスイート”のお部屋が。ベッドルームの2倍の80平米の広さ。角部屋なので窓が広くとってあり明るい!
そして飾ってあるお花やフルーツが普通のお部屋よりボリューミィ(笑)
4階にはゴールの街を見渡せるラウンジが。サンセットの時間にはサンセットカクテルをここでいただくのもおすすめ。
アフタヌーンティー
アマンガラ名物のひとつが「アフタヌーンティー」。
これを目当てにアマンガラを訪れるゲストも多いとか。宿泊者には、スコーンとお好きな飲み物のセット「クリームティー」が無料で提供され午後のひとときをゆったりと過ごすことができます。
追加料金で3段の本格的なアフタヌーンティーセットにアップグレードも可能。
優雅なシャンデリアがきらめく空間「Zaal(ザール)」で味わう紅茶とスイーツは格別でした。実はこのレストラン、「ニュー・オリエンタル・ホテル」時代には、バンド・デュランデュランのミュージックビデオの撮影にも使われたそう。1980年代の音楽とファッションが好きな方には、たまらないトリビアです。
アマンガラ館内の魅力
アマンガラ館内で特に印象的だったのが、ライブラリーとプール。
ライブラリーには、イギリス植民地時代のアンティーク雑貨や、ホテル創業当時の宿帳、かつてのオーナーの日記など、歴史的価値のある品々が展示されています。ただの飾りではなく、ここで生きた人々の記憶を感じました。
プールはグリーンタイルが美しい、南国らしい癒しの空間。日中はまるで貸切のように静かです。
くつろいでいると、アイスクリームをどうぞ、といただきました。うれしいサービスです。敷地内をイグアナさんがのんびりとお散歩していました。夜にはディナー会場にも変身し、昼とはまた違う幻想的な雰囲気に。
不思議なのは、お客様は確かにいるのに、ライブラリーもプールも本当に静か…。それがまた、この場所の魅力なのかもしれません。
アマンガラの食事:カレーと紅茶の国で
スリランカの楽しみといえば、やっぱりカレーと紅茶。
到着したのは日本時間で夜中でしたが、どうしてもカレーが食べたくて、初日からしっかりいただきました。
辛さはオーダー時に調整可能で、今回は控えめでお願いしましたが、日本人の口にも合う優しい味わいでした。特におすすめはエビのカレー。スパイスの香りと海老の旨みが絶妙にマッチ。
朝食では、スリランカの伝統料理ホッパー(ココナッツ風味のクレープ)に数種のカレーを添えて楽しむスタイルも。見た目は軽やかですが、満足感も十分。シェフはスリランカ出身ながら、イタリアンやメキシカンの経験もある多彩な腕前。そのため、メニューはバラエティ豊かで、滞在中飽きることがありませんでした。
レストランは通りに面していて、時折にぎやかだったり暑かったりもするのですが、それすらも旅の味。外の風を感じながらいただくお料理は、開放的で、忘れられない時間になりました。特に観光後のアイスティーが絶品で、普段コーヒー派の私が毎回頼んでしまうほどお気に入りになりました。
Paddy Islandでのディナー
アマンガラからトゥクトゥクで約15分、田園地帯のど真ん中に、幻想的なディナースポットが現れます。
到着すると、シェフとダンサーたちがお出迎え。伝統音楽とともに会場にいざなわれます。会場では食前酒を楽しみながら、アクロバティックなダンスやファイヤーダンスを楽しみました。どこか日本の“ナマハゲ”を思わせるユニークなキャラクターも登場します。
その後は「コットロティ」というスリランカの鉄板料理づくりに挑戦。生地を薄くのばす作業は簡単そうに見えて、意外と難しく…。
でも、それも含めて貴重な体験!
帰り道には、なんとホタルの群れが舞う幻想的な風景が。五感すべてで味わう、まさに“アマン流”のスペシャルナイトでした。
ゴールフォートを歩く、歴史と文化の街さんぽ
アマンガラに4泊以上滞在すると無料で参加できる、ゴールフォート・ツアー。
ガイドさんと一緒に、城壁の中の旧市街をゆっくり歩いて巡ります。
ポルトガル、オランダ、イギリスと、ヨーロッパ列強の支配を受けてきたゴールの街。特にオランダ時代に築かれた城壁は、2004年のスマトラ沖地震による津波にも耐えたことで、“奇跡の世界遺産”とも呼ばれています。街中には、スパイス倉庫だった建物や、裁判所、教会、アンティークショップ、センスの良いカフェが点在していて、歩くだけでもワクワク。
そんな中でも、やっぱり惹かれてしまうのがジュエリーショップたち。スリランカは宝石の産地としても有名で、ブルーサファイアやガーネットなど、美しい天然石が豊富に揃っています。
今回は“運命の石”を探して、スリランカの占星術に基づいたジュエリー選びに挑戦。
生年月日、出生地、出生時間(これが大事だそう)まで詳細に調べて準備万端で臨んだものの…今回は「見るだけ」で終了(笑)。それでも、お姉さまたちが素敵なリングやペンダントをさらっと購入していて、その姿がとってもかっこよかったです。
Temple Tour
滞在中、ゴール近郊にある2つのお寺を訪ねるTemple Tourにも参加しました。
最初に訪れたのは、ヤタガラ寺院。お寺と仏教学校が一体となった、2300年の歴史を持つ古刹です。
敷地内には、1000年前の菩提樹、1200年前の仏像が静かに佇んでおり、まるで時が止まったかのような空気感。仏像は岩陰にひっそりと置かれ、そこだけ空気がひんやりと変わるのを感じました。
続いて訪れたのは、Japanese Peace Pagoda
2004年の津波をきっかけに、日本からの寄付で建てられたもので、現在現地に住んで20年以上という日本のお坊さんもいらっしゃいました。ガイドブックにも載っていない、エピソード。旅はこういう「静かな感動」があるからこそ、忘れられないものになるのだと思います。素敵な出会いをありがとう!
アマンガラ編、これにて完結です。
次回は、海辺の隠れ家「アマンウェラ」編をどうぞお楽しみに。