さて…皆さんは「通称:イギリス」の正式名称を言う事ができますか?
これが、現在私たちが「イギリス」と呼んでいる国の正式国名です。
連合王国の名の通り、イギリスは4つの王国により構成される国家であり、この国名になったのは意外にも近代、1927年のこと。現在のアイルランドが独立した後なのです。
上の表からもわかるように、イングランド人のみがアングロ=サクソン民族。ヨーロッパ本土から海を越えてやってきた彼らと、原住民であるケルト民族とが攻防を繰り返し、併合と独立を経て、現在のイギリスが出来上がったのです。
イギリス旅行がロンドンのみではもったいない理由はココにあり!スコットランドやウェールズに今も残るケルトの文化はやはり本場で触れたいもの。バグパイプやキルトといった有名なものから、ラブスプーンやケルト文様など、ロンドンでも見かけることが少ないケルト文化はまだまだたくさんあります。有名なアーサー王伝説も実はウェールズに古くから伝わっているのです。
では、私たちの呼びなれた「イギリス」の名はいったいどこからやってきたのでしょう?
答えは日本の歴史にあり…ポルトガルとオランダ、です。
西洋の文化、学問、そして国の存在が本格的に日本に伝わってきたのはちょうど江戸時代。当時鎖国をしていた日本にとってポルトガルとオランダは数少ない西洋の国との窓口でした。日本の江戸時代にはまだ、スコットランドやアイルランドは併合されておらず、グレートブリテン島内の主力勢力はイングランド王国。この王国の事を、ポルトガル語では「Inglez」、オランダ語では「Engelsch」といい、これらの単語が江戸時代の人々には訛って「エゲレス」「イギリス」と聞こえたそう。それが現代まで伝わって、今でも私たちは北西の島国を「イギリス」と呼ぶのです。
国が違えば話す言葉も違う…イギリスと一言に言っても、中に4つの国があるのですから、各地古来の言語が存在します。
意味はすべてイギリスの正式名称。同じ国に住んでいても話す言語が違うとは…ここまでくると、方言なんてレベルじゃ済まされませんね。最近では現地でもウェールズ語やゲール語を話せる人も少なくなってきています。日本ではなかなか耳にする事のない言語ですが、それぞれの場所ではこういった言語を話す人に運良く会えるかも!? もちろん各国、イギリスの公用語である英語表記もされていますので安心してご旅行ください!
イギリスの国旗はおなじみ、ユニオンジャック。元々は別々の国だった各国が併合した時に、それぞれの国旗を統合されてできあがりました。イングランドの赤十字(セント・ジョージ・クロス)、スコットランドの青地に白十字(セント・アンドリュー・クロス)、アイルランド統合時に最も有力な諸侯の旗だった白地に赤十字(セント・パトリック・クロス)。
すべてを足すと、誰でも目にした事のあるユニオンジャックが出来上がるのですが、ここでひとつ問題が。
イギリスの構成国のうち、ウェールズの国旗だけはユニオンジャックに反映されていないのです。
これはウェールズが13世紀にイングランドに併合され、最初のユニオンジャックが制定された1606年にはすでにイングランドの一部と見なされていたため。他国の国旗にも含まれているユニオンジャックだからこそ、後からデザインを変更する事も出来ず、今に至ります。
ウェールズは長年イングランドの一部としてみなされ、国としてはその存在を認められていなかったこともあり、ウェールズ国旗が正式に制定されたのも1959年のこと。
ウェールズに行くと至るところで目にする赤いドラゴン。いつか、このドラゴンがイギリスの国旗に描かれる日はくるのでしょうか…
現在でも、イギリスの通過はポンド(£)ですし、国境を越えるときにはたとえEU市民であってもパスポートチェックが必要となります。
そんなイギリスは国教も自身の用途に合わせて独自路線をたどっています。
ヨーロッパといえば荘厳な造りの大聖堂やバチカン市国のローマ法王など、キリスト教のイメージが非常に強いイメージ。昔、学校の授業で習ったプロテスタント、カトリック、宗教改革、そして日本に渡来したフランシスコ=ザビエルなどなど、記憶に残っている人も多いはず。そんなヨーロッパの中心国のひとつ、イギリスではイギリス国教会を国教として定めています。首長はイギリス(イングランド)の統治者、現在であれば女王陛下です。 かつてはローマ法王のもと、カトリックを信仰していたイギリスですが、16世紀ヘンリー8世の時代にイギリス国教会は興ります。最初の妻、キャサリン・オブ・アラゴンとの間の世継に王子が産まれなかったヘンリー8世はキャサリンとの離婚を望みますが、カトリック信者であった2人の離婚はローマ法王に認められず…是が非でも離婚したいヘンリー8世は国王至上法という法律を発布し、自身をイングランド国教会の長としてまでカトリック教会から離脱、離婚、次の婚姻を結びます。(ヘンリー8世がただの暴君のように聞こえますが、離婚問題にも色々とあって、イングランド王位についた人物の中で最もカリスマ性のあった人物とも言われているのをお忘れなく!)
そんなイギリス国教会の総本山がカンタベリー大聖堂、その昔キリスト教のイギリス布教のため7世紀に建設された大聖堂で今は世界遺産にも登録されています。カトリック巡礼の聖地、そしてイギリス国教会の総本山であり世界遺産。そんなカンタベリーは宗教に馴染みのない旅行者のことも温かく迎えてくれます。ぜひマナーを守って訪れてください。
そしてヘンリー8世と馴染みの深い観光地はロンドンにも。
テムズ川沿いに建つロンドン塔はイングランドを征服したウィリアム1世がロンドン防衛のため建設した中世の城塞。「女王陛下の宮殿にして要塞」とも言われ、17世紀頃までは実際に国王の居住する宮殿でもありました。ヘンリー8世の2番目と5番目王妃、そしてヘンリーに4番目の王妃を勧めた宰相はヘンリー8世の命でこの、ロンドン塔で処刑されました。現在でもイギリス王室管轄宮殿として保管庫、礼拝所として使用され、世界最大のダイヤモンドカリナンも保管、展示されています。1988年に、文化遺産として世界遺産にも登録されたロンドンでは必見の観光地のひとつです。
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