現在日本ではドローンに関する資格は国土交通省認定の民間団体が発行しておりドローンに対する免許制度は導入されておりませんでしたが、日本でも2022年12月5日から初めて国家資格としてドローンの免許制が施行されることになりました。

現在、日本ではドローンのレベル4での飛行（有人地帯の上空を補助者なしに目視外飛行すること）は許可されておりません。 国土交通省としては、このレベル4での飛行を実現させるために色々と施策を行い、今回ドローンの免許を国家資格化することとしました。 今まで民間団体が独自のライセンスを発行している資格をお持ちの場合は、従来通りレベル3までの飛行（無人地帯の上空を補助者無しに目視外飛行すること）は可能ですので、民間の資格でも飛ばすことはできます。

ドローンの国家資格として免許制が施行されることで、これまでは法律や条例といったルールを遵守した範囲であれば、資格が無くても誰でもドローンを飛ばすことができましたが、今年の6月20日から施行された機体認証制度（100g以上の機体）が義務化されたことにより機体の情報と所有者の個人情報が義務化され、未登録のドローンは飛行できなくなりました。 このことからもドローン機体に関するルールが整備され始め、ドローン免許が施行されることで明確なスキルの証明となり、ビジネスでドローンを扱う人にとっては取引先様との信頼関係を築けるものとなるでしょう。

「国家資格が施行されてから申し込んだ方がいいのでは？」いえいえ、今取る方がメリットがあります。

①受講時間が短くコストも安くなる
②国家資格の講習を優先的に受けられる
③少しでも早くドローンの仕事ができる

二等無人航空機操縦士の取得を考えている方でも、民間ライセンスをお持ちの方なら学科及び実地の一部が免除になる為、最短１日で講習が終了し日帰りでの講習も可能です。未経験者の方は最低でも3～4日間は掛かり、現在の民間スクールにて設定している受講料よりも値段が高くなり且つ受講時間も長くなります。 よって民間ライセンスを取得していると試験及び講習の一部を免除できる為「更新」という形で講習費用も抑えることが出来いち早く取得てきます。各スクールでも一度の講習で受けられる人数には制限がある為、民間資格を取得している方が優先される可能性が高いです。実際ドローンの仕事をされている方は初年度に申し込みが殺到すると予想され無資格者の方は、講習の予約が中々取りづらいことが予想されます。

現在のところ操縦機ライセンスは一等無人航空機操縦士、二等無人航空機操縦士の2つ設定されます。 今まで許可されなかったレベル4（有人地帯での上空を補助者無しで目視外飛行）での飛行をするためには一等無人航空機操縦士の免許が必要となります。 二等無人航空機操縦士は現状のレベル1（目視内での操縦飛行）からレベル３（無人地帯での上空を補助者無しで目視外飛行）での飛行が許可されており、現状の民間団体が発行する資格と同じ操縦ライセンスとなります。 今後は自動車の運転免許と同じくドローンも操縦する機体の重量や形によって区分される予定です。

一等無人航空機操縦士と二等無人航空機操縦士のいずれかをお選び頂き、国土交通省が認定したドローンスクール（登録講習機関）で講習を受けて頂きます。修了審査に合格しましたら、国の指定する試験機関で学科試験や身体検査を受ける流れとなります。試験は未経験者と経験者によって時間が異なります。例えば二等資格の場合は未経験者は座学講習10時間以上、実地講習10時間以上に対し、経験者は座学講習4時間以上、実地講習2時間以上と14時間以上短縮されます。 学科試験は未経験者も経験者も共通制限時間は30分とし50問行います。 一等資格の場合は、実地講習及び学科試験共に難易度が上がりドローンを仕事として考えている受講生が主に取得されることになります。