「わがSTWのフランスツアーは何故パリとモンサンミッシェルだけなのだろう?」
かねてから心に引っかかっていたことですが、いうまでもなくフランスには、パリ以外にも魅力的な旅行先が数多く存在します。その中で、TGVに乗れば3時間弱で行くことができ、豊かな自然が残り、数多の芸術家に愛されたこの「プロヴァンス地方」の小さな村を巡るツアーに参加しました。タイトルにある通りに五感をフルに作動させて体験したいと思います…
スタッフおすすめ!お得ツアー
大阪発
〈パリをゆったり満喫!〉~自由気ままに観光できるフリープラン~ ≪関空発着カタール航空≫で行くパリ5日間 オペラ座徒歩圏内!可愛い3つ星ホテル「トゥーリン」滞在
日数:5日間
旅行代金:172,800円~274,800円ツアーはこちら
ツアーの出発はプロヴァンス地方の中心地アヴィニョンから。アヴィニョンにはTGVが発着するTGV駅と、在来線のサントル(中央)駅と2つの駅があります。集合場所の時計台広場は、サントル駅前から線路と垂直に走る大通り、レピュブリック通りを500mほど進みます。もしTGV駅に着いた場合は、中央郵便局前行きの連絡バスに乗るとサントル駅前の郵便局の前に着きます。
写真左…サントル駅を丁度背にして撮った、レピュブリック通りの入口の城門
写真中…逆に時計台広場からサントル駅の方を向いて撮りました。
写真右…アヴィニョン市庁舎の建物。ここの前が集合場所です。
ツアーで訪れる場所は、「ゴルド、セナンク修道院」「リル・シュル・ラ・ソルグ」「フォンテーヌ・ド・ヴォークリューズ」「シャトーヌフ・デュ・パプ」と、途中に農家レストランでの昼食が含まれます。ツアーは、訪れる場所の混雑具合、日照などにより、周る順番を決めます。この日は快晴、さらに出発地のアヴィニョンでは世界的に有名な演劇祭が行われていることからも、最も込み合うのがゴルド、とのことで、午前中のうちに到着し、鷲の巣村のフォトストップと、セナンク修道院立ち寄りということになりました。
アヴィニョンから途中まで自動車専用道路を経由し、リンゴなどの果樹園やミストラル除けの防風林を見ながら、まずゴルドを写真に収められる高台にてストップ!「フランスの最も美しい村」に選定されているゴルドは、ボリーと呼ばれる石を積み上げて作る建物が特徴の美しいところです。
写真すべて…高台から撮ったゴルド
フォトストップののち、ボリー様式で建てられた5つ星ホテルの脇を抜けると、眼下にセナンク修道院が見えてきます。 有名なラヴェンダーはまさに刈り取りの時期とのこと、来週の月曜日には本格的な刈り取りが行われるでしょう、とのこと。危ないところでした!
セナンク修道院の現在の収入は、ラヴェンダーの加工品とはちみつ、宗教の書籍の売上が主なものだとのこと。日本でいえばトラピスト修道院のようなものでしょうか。
写真左…ラヴェンダー畑の向こうにセナンク修道院
写真中…修道院なので、ラフな格好では入れませんよ、という各国語の注意書き
写真右…修道院を背にして撮った、プロヴァンスっぽい風景
ゴルドをあとに、30分ほど走るとフォンテーヌ・ド・ヴォークリューズに到着します。車をコロンヌ広場で降り、取水口で手を洗ってから源泉に向かって、一本道を上って行きます。とにかく流れる水の綺麗なこと!ソルグ川が水藻の上を流れるあいだに何色もの緑色を作り出し、源泉に近くなると深いエメラルドグリーンに変わります。川岸は雪のように白く、石灰岩の上を流れていることがわかります。滞在45分ほどでしたが、すばらしいところでした。
写真左…川底の藻が何色もの緑色を作り出します。
写真中…コロンヌ広場の取水口。
写真右…源泉近くはエメラルドグリーンに。
続いてリル・シュル・ラ・ソルグの街へ。直訳するとソルグ川に沿った島、という名前の街はノートルダム・デ・アンジュ教会がほぼ中央に聳え、上から見るとちょうどソルグ川の水路に浮かぶ島のように見えます。水路のところどころに水車が回り、川沿いにカフェやレストランが並びます。ツアーは、街の郵便局の駐車場に着き、ほぼ40分の散策の時間になります。ちなみにこの街には鉄道が通っていて、アヴィニョンやマルセイユと結ばれています。ツアーに参加せずにフォンテーヌ・ド・ヴォークリューズへ行く場合も、この街から路線バスに乗ることになります。
街のもう1つの特徴は、骨董・古道具を商うお店が街のあちこちにあり、毎週日曜日には骨董市が立ちます。
写真左…ここでも美しいソルグ川と街並
写真中…とあるアンティークショップ
写真右…街の中心ノートルダム・デ・アンジュ教会
13時を過ぎるとさすがにお腹が空いてきます。リルの街から20分も走ると、シャトーヌフ・ド・ガダーニュの村に入ります。目指す農家レストラン「Le Mas des Vertes Rives(直訳すると緑の河岸にある農家)」が見えてまいります。こちらで昼食です。
いかにも農場の入口という佇まいの門をくぐると大きな樫の木があり、その木陰にテーブルがしつらえてあります。ここで食前酒、前菜、メイン…とひとくくりにできないメニューが順番に供されます。この日の献立を写真と共にご紹介します。
写真左…大きな樫の木の木陰のテーブル
写真中…シャンブルドットを併設しているので泊まることもできます
写真右…シャンブルドットのフロント?
左…ここで取れた果物を使った食前酒、しょっぱいケーキ(ケークサレ)。間の食塩は紫色の岩塩
中…トマトのムース、アーモンドスライス添え
右…ここで取れた野菜のソテー
左…鶏肉のブレゼ
中…5種類のフロマージュ。クセが気になる方は、パンにイチジクジャムと共にどうぞ
右…デセール盛り合わせ
左…ガチョウさん!
中…ニワトリさん!
右…自家製ハーブ!
シャトーヌフ・デュ・パプと聞けば、村の名前よりもワインを思い浮かべる方が殆どだと思います。あたりは一面のブドウ畑、アヴィニョンに法王庁があった時代の城壁の残骸が残っているだけです。
そんな中の1軒のワイナリーにて、村の名前と同名のワインを3種、試飲します。白ワインが1種、若い赤ワインと熟成された赤ワインを1種ずつ。3種とも全く味も香りも異なります。アルコールが飲めない方にはブドウジュース、というわけにはいかず、ミネラルウォーターのみとなります。
農家レストランで食事を堪能し、ワインの試飲を経たあとの車内は、アヴィニョンまでのおよそ1時間弱、静かな寝息に包まれたことは言うまでもありません。