2009年秋、MLBのシーズンが終わってまだ間もない頃に 飛び込んできた朗報が、僕のシアトル行きを決めた。 “ケン・グリフィー・ジュニア シアトルマリナーズとの2010年シーズン1年契約に合意” ケン・グリフィー・ジュニアは、僕が野球少年の頃からの憧れのメジャーリーガー。 90年代には、走・攻・守の3拍子揃ったスーパースターも、もう40歳となった。 ジュニアの最後の雄姿をこの眼に焼きつけたい。 少年時代には何度も真似をした、あの美しいバッティングフォームから放たれる放物線が、ライトスタンドに届く光景を、メジャーリーグの本場であり、マリナーズのホームスタジアムであるシアトルで1度でも良いから見てみたい。 ジュニアがマリナーズで活躍していた頃、何度となく目の前に立ちはだかった、ライバルのヤンキースとの対決に照準を合わせて、早速、旅の仕度をすることにした。
スタッフおすすめ!お得ツアー
成田発
【成田発着】直行便シンガポール航空で行く“アナハイム”STWならディズニーランドのチケット手配等アレンジ自在!ディズニーランドまで徒歩圏内!価格重視ホテル クラリオンホテルアナハイム宿泊5日間
日数:5日間
旅行代金:156,700円~651,700円ツアーはこちら
ケン・グリフィー・ジュニアはメジャーリーグを代表するスーパースターである。
90年代に入り、シアトルにて現れたスーパースターは、アメリカ北西部の地方都市にある弱小球団を、一気に全国区の人気チームへと押し上げ、また、ジュニアの活躍とともに、マリナーズは強豪チームへと変貌を遂げた。
美しいバッティングフォームから、メジャーリーグ歴代5位となる、通算630本ものホームランを量産しただけでなく、ホームラン性の打球をももぎ取る華麗な守備や、機動力も備えた走・攻・守の3拍子揃った選手である。
イチローのマリナーズ入団と入れ違いで、1度はシアトルを去り、他球団でプレーをしていたが、
39歳となった2009年に、自らの出発点であるシアトルマリナーズへの復帰を決意。
選手生活の最後を、シアトルで終えることを選んだ。
メジャーでの成績もさることながら、40歳となった今でも「イチローをくすぐることが日課」と公言するいたずら好きで、その笑顔は多くのマリナーズファンから愛されている。
また、近年、メジャーリーグを騒がせている筋肉増強剤使用とも無縁。
クリーンなスーパースターは、マリナーズファンだけでなく、多くのメジャーリーグファンからも愛されている。
マリナーズ復帰後は、年齢から来る衰えは隠すことが出来ず、2009年シーズンは不本意な成績であったにも関わらず、チャンスで打席に立てば、マリナーズファンはスタンディングオーベーションで彼を迎え入れる。
そして、残念ながら2010年6月、現役引退を発表。
同時に僕の夢であった、シアトルでのグリフィー観戦も夢のままで終わった。
シアトルのダウンタウンの南に位置する、マリナーズのホームスタジアム、セーフコフィールド。
シアトルのシンボルカラーである緑を基調とし、
雨の多いシアトルでも、晴れた日には太陽の下で野球を楽しむことが出来る開閉型の屋根を持ち、
また、レフト後方にある手動式のスコアボードや、レンガ造りの外観、鉄骨の骨組みが剥き出しとなったレイアウトなど、最新鋭の設備と、レトロなデザインが調和した美しいボールパークである。
また、このボールパークは、ヤンキースタジアムが“ベーブルースが建てた家”ならば、
セーフコフィールドは“ケン・グリフィー・ジュニアが建てた家”とも称されている。
ジュニアの活躍によって、それまでコンクリートの屋根で覆われたキングドームから、
新球場の建設に至ったからだ。
メジャーリーグの多くのボールパークと同様、セーフコフィールドも
スタンドからフィールドまでの距離が近く、選手達を間近に見ることが出来る。
試合前ならレフトスタンドの後方にあるブルペンへ足を運べば、
その日の先発ピッチャーをチェックすることが出来る。
7月11日、対戦相手のヤンキースの先発ピッチャーは、メジャーを代表する豪腕、CCサバシア。
僕はレフト後方にあるブルペンへ足を運び、ライバルチームのエースのピッチングをチェックした。
セーフコフィールドのオススメは、クラムチャウダーとレモネード。
1年を通して涼しい気候の港町シアトルのクラムチャウダーは絶品。
試合前に食べれば、身と心をウォーミングアップして、いざ、戦いの場へ挑むことが出来る。
熱気の漂うスタンド観戦では、冷えたビールも手放せないが、
レモンを半分入れ、キンキンに冷えたレモネードもオススメ。
売り子が頭の上いっぱいにレモネードを乗せて売りに来るので、ぜひ、声を掛けてみようっ!
また、セーフコフィールドでマリナーズを応援するなら、マリナーズのユニフォームは必須アイテム。
スタジアムへ足を運ぶ多くのマリナーズファンは、自分のお気に入りの選手の背番号とネームの入ったユニフォームやTシャツを着てマリナーズの応援をする。
シアトルの人々の多くは、引退したジュニアや、
今やマリナーズの象徴でもあるイチローのユニフォームを着ている。
お婆ちゃんでさえ、ジュニアのユニフォームを着て観戦しているから驚きだ。
お気に入りの選手のユニフォームを着てマリナーズを応援すれば、
「テンション、ガチ上がり!」 間違いなし!
スタジアムで野球観戦をするなら、出来るだけフィールドに近い場所で観戦したい!
と思うのは、みんな同じ思いであるはず。
ただ、フィールドに近い席はチケットが高い・・・・という場合には、
ナイトゲームの場合はオススメの観戦場所がある。
1塁側の後方の3階席は、格安でナイトゲームを観戦するオススメの場所。
セーフコフィールドは、スタンドの傾斜が高いため、3階席からでもフィールドまでの距離が近い。
また、1塁側の後方であれば、ライトを守るイチローを見ることが出来るだけでなく、スタジアムの反対側、レフト方向の後方にシアトルのダウンタウンやスペースニードルを望むことが出来る。
さらに、夏場は日照時間の長いシアトルでは、ナイトゲームの始まる19時過ぎでも日没前なので、3塁側後方に広がる夕刻の風景を見ながらの野球観戦を楽しむことが出来る。
3階席:前売券$20,当日券$20(2010年7月現在 前売券はマリナーズの公式HPにて購入)
試合は、8回まで0vs1とヤンキースに完全に押さえられていたが、
8回裏、マリナーズの4番、ホセ・ロペスの劇的な逆転満塁ホームランで、マリナーズが逆転!
スタジアムは一転して歓喜に包まれる!
スタジアムから流れるテクノサウンドに合わせて、子供からおじいちゃん、
おばあちゃんまでが派手に踊り、喜んでいる。
そして歓喜の余韻は冷めることなく、4vs1でマリナーズが勝利した。
日曜日のデイゲームは、奮発してバックネット裏で観戦。
バックネット裏:前売券$60,当日券$65(2010年7月現在)
この日は、休日のお昼ということもあって、たくさんの家族連れでスタンドは賑わっていた。
試合の合間には、グラウンドキーパーがBGMに合わせてダンスを披露したり、
イニングの合間には、たくさんのイベントが行われる。
試合は・・・・。
イチローが相変わらずの華麗な守備を披露するものの、晴天のデイゲームが裏目に出たのか、
マリナーズの守備陣がフライを相次いで落球・・・・。
すべてのエラーが得点に響き、2vs8でヤンキースに完敗した。
エメラルドシティーとも称されるシアトルの街は、碁盤の目のように配置されたストリートにたくさんの街路樹が整備され、緑の多い美しい街である。
また、スターバックスやタリーズ、シアトルズベストを生んだカフェの街でもあり、ほぼ1ブロックごとにカフェが建ち並び、散策に疲れた時も、すぐにカフェに立ち寄ることが出来る。
ダウンタウンは非常にコンパクトで、北側のスペースニードルから南側のセーフコフィールドも、
歩いて約30分ほどである。
そんな小さな街の人々にとって、マリナーズは生活の1部となっている。
11日のデイゲーム後、ジュニアのユニフォームを着たまま街を歩いていると、
行き交うおばあちゃんに声をかけられた。
「今日のマリナーズはどうだった?」
残念ながらの完敗を告げると、自分のことのように悔しがるおばあちゃんを見て、
マリナーズが、いや、メジャーリーグがシアトルの街には欠かせないものなんだと感じた。
写真の左,中は、僕がシアトルへ行く前に、思い描いていたシアトルの光景。
低い雲が街を覆い、高層ビルの上層部を隠し、曇り空と雨の多い街。
また、欧米の街でよく見かけるウォールペインティングや落書きされた壁。
シアトルの夏は、晴れればTシャツ1着で過ごすことが出来るが、
曇り空の日や雨の日、日没後は、やっぱり寒い。
出かける時には、長袖の上着を持参されることをお勧めします。
また、シアトルの夜景は非常にきれいです。
シアトル滞在中の“食”は、港町ならではのシーフードとアメリカンサイズのボリュームを楽しみたい。
パイクプレイスマーケットに近い海岸通り沿いには、シーフードのレストランが建ち並んでいて、
滞在中には訪れたい場所の1つ。
ココではぜひ、シーフードを思う存分楽しみたい!
茹で上がったばかりの山盛りのシーフードがテーブルいっぱいにぶちまけられる!
ボリュームも満点!
カニなどは、予め用意された木のトンカチでカラを叩きやぶって食べるワイルドなスタイル!
味付けは・・・・。 ワイルド!
新鮮なシーフードそのままの味が口いっぱいに広がる!
でも、もう1回シアトルへ行くなら、おろしポン酢を片手に、このボリューミーなシーフードと勝負したい!
デザートも、軽い気持ちでパフェを頼むと、予期せぬサイズのパフェが現れる。
メニューには○○パフェと書かれているだけで、アイスが3ヶも4ヶものっていることなど想像もしていなかった。
“デザートは別腹”とはいえ、僕はシーフードを食した直後だったので、完食とともにダウン・・・・。
両者の戦いはドローに終わった。
シアトルのオススメ観光スポットその①:スペースニードル
シアトルのオススメ観光スポットの定番は、やっぱりスペースニードル。
シアトルのシンボルでもあるタワーである。
展望台の高さは、実際は180mと、それほど高くはないのだが、それでも晴れた日には、ダウンタウンの高層ビル街と、その向こうにロッキー山脈やマウントレーニアを一望することが出来る。
展望台から外に出て、港町に吹く風を感じながら街を一望出来ることと、展望台へ行き来するエレベーターがタワーの柱の外側にあり、昇り降りの際にはチョットしたスリルを体験することが出来る。
シアトルのオススメ観光スポットその②:スターバックス1号店
シアトルは、今や世界の至るところで見かけるコーヒーチェーン店
“STAR BACKS(スタバ)”発祥の地でもある。
スタバの記念すべき第1号店は、もちろんシアトル。
今でもパイクプレイスマーケットの一角に、小さな店舗がひっそりとたたずんでいる。
お店の目印は、現在のものとは異なるスタバの初代のロゴマーク。
初代のロゴはコーヒーブラウンカラーで、シンボルマークのマーメイドも、
現在のロゴとは異なったデザインをしている。
店舗は非常に小さいけれど、スタバ発祥のお店には多くの観光客が足を運んでいて賑わっている。
スタバ1号店でしか販売していない、
初代ロゴのマグカップやタンブラーも売っているので、シアトルのお土産にぜひ!
シアトルのオススメ観光スポットその③:ガムウォール
ガイドブックには載っていない、シアトルのオススメ穴場観光スポット。
ほんのり甘い異臭が立ち込めるその先に、
食べ終わったガムが一面に貼り付けられた壁が突如として姿を現す。
聞くところによると、なんでも“世界で2番目に不衛生な観光スポット”にランクインされているとか。
何を売っているお店なのかは理解らないままだったが、お店の入り口には、
ガムのガチャガチャが置いてあり、1ヶ25セントで買うことが出来る。
僕も記念にガムを買って、食べ終わったガムを壁に貼り付けてみた。
ガイドブックには載っていない穴場の観光スポットなので、興味のある方は、
ドコにあるのか、ぜひ、現地で探してみようっ!
シアトルへは、成田から直行便の就航がある。
今回の旅行では、この直行便が確保出来なかったということもあって、
往復ともにロサンゼルス経由でシアトルへ行くことに。
ロサンゼルスからは、アメリカ国内の格安航空会社、
ヴァージンアメリカ航空を利用してシアトルへ。
往復で$300弱で購入。
機内は今まで利用した航空会社とは異なるお洒落なデザイン。
機内に荷物を預けるのに、片道$25、ドリンクやモニターで見る映画が有料(カード決済)であることが、僕にとってはチョット残念でしたが、アメリカ国内の数時間のフライトであれば、出来るだけ安く、そして早く移動したいというのも本音。
シアトルタコマ国際空港は、規模がそれほど大きくないので、迷ったりすることはないと思います。
また、空港からダウンタウンまでの道のりは、新しく開通したリンクライトトレインがオススメ。
片道$2.5でダウンタウンまで行くことが出来る。
空港からは駐車場を通って、その先に駅があるので、若干歩くこととなるが、タクシーで行くよりも安いので、到着後、すぐのご予定がない場合には、リンクライトトレインで行くのがオススメです。
今回のシアトル旅行で宿泊したのは、ハイアットプレイスシアトル。
オープンしたばかりのこのホテルは、ダウンタウンの北側に位置し、
スペースニードルへは徒歩で行くことが出来る。
とは言っても、シアトルの街は非常にコンパクトなので、街を散策しながら、
ダウンタウンの南側に位置するセーフコフィールドへも歩いて行くことが出来る。
お部屋はベッドスペースとリビングスペースを分け、快適に過ごすことが出来るようになっている。
“ジュニアが建てた家”と称されるセーフコフィールドで、
まさに自宅に帰ってきたジュニアの最後の雄姿を、この眼に焼きつけることが出来なかったのは、
本当に残念・・・・。
ただ、僕が野球少年の頃から応援していた
「シアトルマリナーズを、セーフコフィールドで見る」という、夢が叶った。
“SODO MOJO”
(シアトル)サウスダウンタウンの魔法とは、マリナーズがチャンスの時、得点をした時、
勝利した時に、スタジアムに映し出されるマリナーズのキーワード。
今回のシアトル旅行は、まさに、“SODO MOJO”にかけられ、
野球少年時代にタイムスリップしたかのような、興奮と幸せな時間を過ごした旅行となった。