執念による雨風の中のマウントクック・ミニミニトレッキングを終え、
後ろ髪を引かれつつもマウントクックを出発。一路次の宿泊地オアマルへ。
山岳地を抜けると、雲は消えすっきりとした晴天(苦笑)
いまごろ晴れ女パワーが出ましても・・・・・(泣)
気分を切り替え、のんびりとした大自然の中を走るドライブを楽しむことにしました♪
マウントクック周辺は、テカポ湖だけでなく美しいミルキーブルーの湖がたくさん点在しています。
途中、ガイド・ドライバーさんが野生の木苺を発見。摘んで食べさせてくれました。
うーん、美味!ドライブだとこんな楽しみもありますね。
マウントクックから、オマラマの町を抜け、83号線を走っていきダントロンという
小さな町近くの丘陸地帯に「エレファント・ロックス」というさまざまな形の石灰岩が
ぼこぼこと無数に立ち並んでいる場所があります。
ここは映画「ナルニア国物語」のロケ地で有名になったところです。
観た方は分かりますかね・・・ライオンの姿をしたアスラン王の軍の野営地です。
そんな場所にしては、大きな看板を掲げているわけでなく、小さな表示があるのみ。
腕利きガイドさんも、訪れたのは初めてなのもあったのですが、たどり着くのに
ちょっと迷っておりました。
「ボルダリング」という、道具を使わずに岩を登るスポーツが盛んに行われるところでも
あるらしく、なるほど登りがいのありそうな奇岩の数々!
イマジネーションを働かせれば、名前にもなっている象など、いろいろな動物に
見える岩もあり、なかなか楽しめます。
私だけかしら・・・・中央の写真の岩、
怪物の横顔(左を向いています)に見えませんか??
イメージがかきたてられる不思議な雰囲気の場所でした。
ちなみに、羊の放牧もするところらしく無数のフンが落ちておりますのでご注意あれ。
ま、途中から避けるのが面倒くさくなって、後半は踏みまくってましたケド(^^;)
エレファント・ロックスを後にし、次の宿泊地・オアマルに到着。
ここがこの旅一番のお気に入りの場所!!!
オアマルは小さな小さな町ですが、あるとっておきなゲストが来ることで有名です。
(それについては次で・・・・)
オアマルは、ニュージーランドでも最も保存状態の良い歴史的建造物が
いくつも現存している町だそうです。
町のほとんどがクラシックな町並みで統一されているステキなところでした。
どこを撮影しても絵になる・・・まるでタイムスリップをしてしまったかのようなのです。
オアマルは、とあるスペシャルゲストが訪れる町として有名なのですが・・・・
そう、それはペンギン!!
リトル・ブルーペンギンという小ぶりのペンギンが日没直前の時間になると、海からあがってきて
自分たちの巣に帰ってくるのですよぉ~~。
ペンギンたちの巣は、町のいたるところ・・・・建物の床下にも!作られているので
子育てシーズンの10月~2月にかけては町中がペンギンの横断待ち渋滞になるそうです(^^)
なので≪写真左≫のように「PENGUINS CROSSING」というなんともカワイイ看板がいっぱい。
和みますね~~。
私たちは、ペンギンたちの巣を大切に保護・観察しているブルーペンギンコロニーで
海から上がってくる様子を見学させてもらいました。
コロニーの巣は木箱でできており、木の茂った林のスペースにいくつも作られてます。
中では子供ペンギン(子ペン)たちがお休み中とのことで静か~に箱が設置されている様子を見学。
だんだん日が暮れてきたので、階段状になった見学席でやはり静かにペンギンたちの登場を
待ちました。日によって何匹現れるかは異なり、まったく現れない日もあるとか・・・(ドキドキ)
・・・・・と・・・。
きゃ~~上がってきたあああ!!(騒ぐのは厳禁なので、心の中で叫ぶ)
ひょっこり、ひょっこり、ぴょん、ぴょん、よちよちよち・・・・(超ラブリー!!)
なんとも健気に、自分たちの背よりも高い岩を超えて、親ペンが一生懸命に巣へ向かいます。
真面目にまっすぐ帰るもの、あちらこちらへ寄り道するもの、団体さんでワイワイ帰るものと、
帰宅スタイルがいろいろで人間と同じだな~と思っちゃいました(笑)
そして親ペンが無事帰宅すると、子ペンたちが「おかえりー!!腹減ったよー!!」とばかりに
一斉に元気な鳴き声をあげるのでした。
(写真右はそのイメージ。センターにあった剥製です。撮影は禁止なので・・・・)
ああ・・・和むなあ。
町の人たちが、不便なこともあるでしょうがペンギンたちを大切に見守っているのが
なんとも良いですねー。
ニュージーランドのこういうところが好きなんだよな~~。
夜は皆で町のBar に飲みにくりだしました。
この地方の地ビールは「SPEIGHT’S(スペイツ)」というダニーデン発祥のビールです。
味はいろいろあり、私はマイルドな黒ビールをチョイス。
・・・・といってもお酒はめっぽう弱いので味見程度で、残りは酒好きの方にあげちゃいました~。
翌朝は早起きしてオアマルの歴史的建造物をめぐるウォーキング・ガイドツアーへ。
ガイドのRalphさんはお髭のステキなおじいさんで、まるで老シャーロックホームズのよう(写真左)
クラッシックな町並みに、なんともお似合いな方でした~(*^^*)
オアマルは、19世紀後半に金採掘、採石、製材で栄えた町で、その富の一部は、
地元で産出される石灰岩を建材に用いた、優雅な建築物に費やされたとのこと。
現在も大切に保存されているその建物たちを、それぞれの逸話も織り交ぜながら
ゆっくり歩いて巡ってゆきます。
中にはゴースト話も・・・・・。非常に古い建物なので雰囲気たっぷりで楽しみました。
町の人々(商店など)もクラッシックな雰囲気を楽しんでもらおうと、
19世紀の衣裳を着ているそうです。
ステキな町ね~~と歩いていると、後方から 「ハーイ!オハヨウゴザイマース♪」と
流暢な日本語が・・・・・。
何だろか~?と見てみると、前輪がでっかい、なんだか歴史の本とかで見たことがある
自転車に乗った兄さんが登場!
この自転車は、ペニー・ファージング型と呼ばれ、英国で19世紀後半に盛んに作成された
自転車で、観光客に楽しんでもらうためのアトラクションだそうです。
自転車兄さんは 「ジャ、イキマスヨー」と器用に軽々と乗って、広場をぐる~り。
皆「おおぉぉ~ッ!」と拍手喝采。
なかなか見られない珍しい自転車なので、大いに盛り上がりました。
降りるときがけっこう大変で、うまく飛び降りないと怪我をします。
さすがの兄さんも「オリルノ コワイネ~」と申されておりました(^^;)
ちなみに兄さんは現在日本在住(!) だから日本語上手なのか・・・・・。
たまたま里帰りしていたらオファーがかかったらしい。
お疲れ様でした~~。楽しかったですよー。
オアマルはスコットランド移民によって栄えた町のため、
ウイスキーの製造が盛んに行われたそうです。
今でも保存されている工場があり、ウイスキーのテイスティングをすることが出来ます。
施設の一部はギャラリーとして開放されており、絵などが展示・販売されてました。
素朴な見所ばかりですが、ほかにもオアマルには見るところがいっぱいです。
オアマルストーンの加工工房はおじさんの手際のよさに関心しつつ見学。
また、馬車やクラッシックカーなど19世紀の乗り物がたくさん保存されているので
クラシカルな乗り物好きにおすすめですし、馬車を引く馬に餌付けをしてみたりと
ふらりと散策して周るには面白い見所がたくさんありますよ。
さて、オアマルを出発した私たちは、次の街・ダニーデンへ。
国道1号線を海沿いに進むと途中、モエラキ・ボールダーズという、海岸に丸い石のようなものがゴロゴロと点在するミステリアスなビーチがあります。
実はこの球体は、海底にある死んだ魚や貝などが粉々になり、それらが互いに付着して核となり、その周りにカルシウム分などが徐々に付着して丸く大きくなったものだということです。
その過程は真珠の形成プロセスと同じだそうです。
この状態になるには6千万年かかるらしい・・・・・。気が遠くなりますね~。
スケールがでかいわ~~。
けっこう一つひとつが大きくて、ぱっくり割れたものを見ていると、怪獣の卵?なんて
ファンタジーな想像を膨らませてみたり・・・・・。
マニアックな?ニュージーランドの旅 ③
ダニーデン編へ続く☆