ウンブリア州ってどんなとこ? | イタリアの旅行記

支店
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ウンブリア州ってどんなとこ?

エリア
イタリア
/イタリア
テーマ
街歩き
時期
2009/11/26~2009/12/1
投稿日
2009/12/11
更新日
2017/10/6
投稿者
角南 裕子

今回、『イタリアの最も美しい町や村 "I Borghi piu belli d'italia"』 を訪れるというイタリア政府観光局主催の研修旅行に参加してきました。今回の訪問先はイタリアでも中部イタリアに分類されるウンブリア州です。 ところで、ウンブリア州がどこにあるか、ご存知ですか?ウンブリア州は、「イタリアの緑のハート」と称されるくらい、緑豊かなところです。イタリア半島の中心部に位置しており、ローマの北東、フィレンツェの南東に位置すると言えば、なんとなくイメージが涌くでしょうか。おそらく、アッシジやペルージャがある州といえば、分かる方もいらっしゃるかもしれません。 今回は、そんなウンブリアの小さな町を訪れてきました。人が優しくて、自然が豊かで、食べ物もワインもとってもおいしい!そして、なんと言っても日本のガイドブックには載っていない場所ばかり!! 6日間という弾丸な旅でしたが、とても貴重な体験ができました。 イタリア通の方も、そうでない方も、ガイドブックには載っていない、小さな素敵な田舎町を訪れてみてはいかがですか?きっと新たなイタリアの魅力に出会えますよ♪

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  • パニカーレ(Panicale)

    パニカーレは以前、テレビ番組でも紹介された小さな町です。鉄道の駅はないので、近郊の比較的大きな町であるペルージャやキュージなどからバスやタクシーで20分くらいで移動できます。ただし、バスも本数が少なく、運転手さんにここで降ります!と念押ししないと通り過ぎられてしまうので、要注意!
    丘陵地帯に位置するこの町はとにかく坂ばかりで、訪問日は雨だったために坂の上から水が流れてきていました。それでも町並みはかわいらしく、レンガ造りの建物が広がっていました。
    さて、この町は「チュール」と呼ばれるレースの刺繍が有名で、今も工房でキリスト教の洗礼のときに使われる衣装が作られているそう。なんとその工房で日本人の方にもお会いしました。こんな小さな町で出会えるなんて、なんだか素敵ですよね。

    (写真左)
    ここがパニカーレの写真スポット。この日は雨のため、何も見えませんでした、残念。
    (写真中央)
    「チュール」で作られた子供用のドレス
    (写真右)
    まずは紙に下書きをして、その上にレースを重ねて模様を縫っていきます。

  • パチャーノ(Paciano)

    パニカーレからバスで揺られること15分、パチャーノという町に到着しました。パチャーノはとても静かで、どこを見渡しても一面オリーブ林が広がっている、人口1,000人の小さな町です。パチャーノはエキストラバージンオイルが特産品ということで、オリーブオイルの精製所を訪れました。
    バスを降りたところで出迎えてくれたおじさんに、「ボンジョルノ~!」と元気よく挨拶をした後、オリーブの実を選別しているところを見せてもらいました。見学をした後は、オリーブオイルの試飲と試食会でオリーブオイルをそのままで飲みました。正直、オリーブオイルがこんなにおいしいものなのだとは知りませんでした。本当においしかった!ウンブリア州は特産品としてオリーブオイルを掲げているところが多いのですが、パニカーレのオリーブオイルが一番おいしかったように感じました。

    (写真左)
    オリーブの実を選別しているおじさん
    (写真中央)
    オリーブオイルが精製されて流れ出てくるところ
    (写真右)
    オリーブオイルをかけただけのフランスパンですが、味がしっかりしてておいしかった!

  • カスティリオーネ・デル・ラーゴ

    ウンブリア州に広がるトラジメーノ湖は、イタリアで第4の大きさを誇る湖。その湖畔に位置するカスティリオーネ・デル・ラーゴは、そんなトラジメーノ湖岸の中心都市であり、避暑地としても人気があります。今は冬なので閑散としていましたが、夏にはヨーロッパ各地から観光客がたくさん訪れるんですよ。ローマやフィレンツェからも鉄道で2時間ほどで行くことができます。
    トラジメーノ湖では、レンタサイクルで湖畔をサイクリングしたり、泳ぎを楽しむこともできるので、都会の雑踏を忘れてのんびりするには最適ではないでしょうか。
    そしてなんと言っても、30mの高台から眺める景色が最高でした!晴れていたので、遠くにシエナやモンテプレチャーノまで眺めることができ、とても幻想的でロマンチックなイタリアの夕暮れを楽しむことが出来ました。
    ローマからフィレンツェへの移動の際、途中下車してイタリアの田園風景を楽しんでみるのもいいかもしれないですね。

    (写真左)
    カスティリオーネ・デル・ラーゴから見下ろすトラジメーノ湖
    (写真中央)
    町のシンボルと言われる教会
    (写真右)
    塔の上から眺めた夕暮れの景色。奥に見えるのはトスカーナ地方

  • デルータ(Deruta)

    デルータは、マヨルカ焼と呼ばれる陶器が有名な町。ちなみに、マヨルカ焼とは、スペインのマヨルカ島からその名前がついたと言われています。
    陶器博物館で陶器の歴史を学んだ後、実際に陶器を作っている工房を見学しました。優しそうなおじちゃんが陶器の作り方を見せてくれました。日本で使う轆轤(ろくろ)のような機械を足で操作しながら粘土を形にしていきます。ちなみに、ここでは一般の観光客にも体験もさせてくれるんですよ!危うく体験させられそうになったけど、全力で拒否してしまいました…。でも今考えたら、やっとけば良かったなぁと思います。
    そして陶器に模様を書くのはなんと90歳近くのおじいちゃん!もう70年も絵付けをやっているそう。巨匠の技、すばらしかったですよ。
    かわいらしい陶器に囲まれて、とっても癒されました。ローマからも鉄道で2時間ちょっとで着きますので、色鮮やかな陶器を求めて、ふらっと足を延ばしてみるのもいいかもしれません。

    (写真左)
    工房で陶器を作っていたおじちゃん。とても優しい方でした。
    (写真中央)
    陶器の模様になる絵を描くおじいちゃん。本を見ながら模写しているところ
    (写真右)
    もちろん、陶器の販売も行なっています。海外発送も可能ですよ。

  • トルジャーノ(Torgiano)

    今回の旅で、私が一番楽しみにしていたがトルジャーノと言われる人口6,000人ほどの、ウンブリア州の中では中規模の町。実はこのトルジャーノはワインの生産でとても有名で、ワイナリーの見学もできるんです。かなり楽しみにしながら行ったのですが、あいにく土曜日だったため、ワイナリーは閉館日でした。もっと事前に分かってれば気持ちの持ちようも違ったのに…
    気を取り直して昼食会場へ。そこの昼食会場はとっても素敵でした。ワインもおいしいし、お昼から贅沢な4メニューのコース。窓の外を見渡すと、アッシジやペルージャが一望できました。ヴィラタイプの宿泊施設ですが、レストランだけの利用も可能なので、贅沢なランチを楽しみたい方には必見です!ペルージャからバスで30分ほどの距離にあるので、気軽に足を伸ばせますよ。もちろん、名産のワインも楽しめること間違いなしです!

    (写真左)
    レストランの窓の外に見えるペルージャの遠景
    (写真中央)
    リコッタチーズと黒トリュフのラビオリ
    (写真右)
    宿泊施設のベッドルーム

  • 最後に

    今回はローマやフィレンツェなど、皆さんに馴染みの深い都市には全く立ち寄ることはできませんでしたが、イタリアのまた違った一面を見ることができました。イタリアは治安が悪くて、スリが多くて、少し危険なイメージがあるかもしれませんが、今回行ったところは、全然そんなことはありませんでした。
    当日になってスケジュールが変わったり、いきなり訪問する町が増えたり、予想外の食事会が入ったりと、全く予定通りに進まなかったけど、それもイタリアならではの経験なのかなと感じました。
    ウンブリア州の最大の魅力はやはり緑豊かな自然と、アグリツーリズモと呼ばれる長期滞在型の宿泊施設が充実しているところです。ホテルに1泊するのも良いかもしれませんが、手軽にイタリアの田舎を体験できるアグリツーリズモで、マンマと楽しくおしゃべりしながら、のんびりと羽を伸ばすのもいいかもしれないですね。
    観光地をたくさん巡る旅行ももちろん楽しいですが、たまには気分を変えて、イタリアの田舎でスローライフを体験してみてはいかがでしょうか?