Interview 01
2015年新卒入社
所属部署 ヨーロッパファクトリー
アメリカオレゴン州に9ヶ月間語学留学を体験。
新宿支店に配属。
イタリア・フランスに10日間、フィリピンに7日間の研修へ。
横浜支店に異動。
ヨーロッパ、アジア、アメリカなど幅広いエリアを任される。
ヨーロッパに特化して販売・商品造成を行う傍ら、後輩育成にも尽力。
中高時代から海外スポーツ観戦が好きで、漠然と海外に関わる仕事がしたいと思っていました。就活で旅行業界を中心に説明会に参加していたところ、「なければ自分たちでつくる」という、他社とまったく異なる角度からアピールをするSTWに興味を持ちました。
STWは航空券やホテルの手配だけでなく、旅行企画や観光地プロデュースなど幅広い事業を手掛けています。そう聞いて「面白い」と感じたのと同時に、「この会社なら入社後にイメージが違っても、他に興味がわく分野が見つかりそう」と思いました。どこかリスクヘッジの気持ちもあって入社を決めたのが本音です。
入社9年目となる今は、ヨーロッパを中心に旅行商品の販売や企画を行っています。個人的に、ヨーロッパは担当者の実力が特に試されるエリアだと思っています。僕はそんなヨーロッパ旅行のご提案が大好きなので、その魅力について皆様にお伝えします。
ヨーロッパ旅行には2つの傾向があります。「長期滞在」と「周遊」です。具体的には、「9日〜12日間の滞在中に3〜4カ国を巡りたい」などのご希望が多い印象です。国をまたいだ移動が簡単で、国や街によって全く異なる顔を見せるヨーロッパ独特の傾向かもしれません。
そんなヨーロッパ旅行のポイントは、公共交通機関を駆使してお客様の希望を最大限叶えることです。交通網が密に張り巡らされているヨーロッパでは、空路、陸路、水路など移動の選択肢が豊富です。それらを組み合わせ、いかに待ち時間が少なく、快適で、効率的に移動できる行程を組めるかが担当者の腕の見せどころです。
そのためにまず必要なのが、お客様のご要望を丁寧にヒアリングすること。周遊希望といっても、とにかくできるだけ多くの国を周りたいのか、観光名所をじっくり見て周りたいのか、グルメ巡りをしたいのか。この日に誰かと会うなど、動かせない予定の有無も確認必須です。
「スペインには絶対に行きたい」などの漠然としたご要望の場合は、過去の旅行経験をお伺いして、治安が良い王道エリアで組むか、海沿いの小さな村など、知る人ぞ知る名所を組み込むかなどを判断していきます。
行きたい場所がおおよそ定まると、僕が特に好きな仕事が始まります。それは、各都市間の移動に飛行機・鉄道・バス・車・フェリーなどで、どの程度の時間と料金がかかるかを把握すること。各社ホームページの比較や、現地支店スタッフからの聞き取りなどで情報を集めます。
この仕事の面白味は、「この移動を寝台列車にしたら無駄がない」「この都市間を結ぶローカルバスがあったのか」「増便して格段に使いやすくなっている航空会社がある」といった新たな発見があることです。例えば、ベネチア→バルセロナ間は、早朝と夜しかフライトがないのに、バルセロナ→ベネチアだと日中に飛ぶ便があったりします。そういう場合は、お客様のご負担を考えて、行程を逆にするご提案をすることがあります。
自分の提案がお客様のご要望にバチッとはまり、「移動がすべてスムーズだった」「この料金で4都市も周れるなんて思ってもみなかった」などの感想をいただけるとやりがいを感じます。
大きな声では言えませんが、最高なのはすでに複数の旅行会社に相談に行ったお客様がSTWで即決してくれた時です。以前、「セルビア共和国を中心に周辺国を15日間周遊したい」というご希望のお客様がいらっしゃったのですが、どの会社にも「この行程は組めません」「既存コースから外れるので無理です」など門前払いされていました。
こういうマイナー国こそ新発見があるので、僕は特に燃えます。フェリーやバスなど様々な移動手段を徹底的に調べ上げ、15日間の各都市の移動や宿泊先まですべて手配させていただきました。帰国後アンケートで「自分のためにオーダーメイドで作ってくれたのが嬉しかった」というお声をいただいた時は、「頑張って良かった!」と非常に嬉しかったです。
STWは大手旅行会社と比較して認知度はあまり高くありません。しかし、定番のパッケージツアーのアレンジも自由自在でオーダーメイドも得意なので、リピーターが多く、確かな信頼を得ています。
さらなる信頼獲得のため、「どんな要望にも応える」気持ちで接客することを意識しています。するとお客様も安心し、より深いニーズを打ち明けてくれることもあります。
といっても、新人時代は深いご提案なんて全くできていませんでした。それどころか、新卒1年目の僕は、同じ支店に配属された同期のうち一番仕事ができなかったんです。
当時はとにかく自信がありませんでした。学生時代に海外旅行をたくさん経験したわけではないので知識が無いし、話が上手いタイプでもありません。新卒1年目のイタリア・フランス10日間研修でみっちり学んだにもかかわらず、いざお客様からご相談の電話をいただくと、「ちょっと確認します」と保留しては先輩に聞いて答えて、また質問されて保留という状態でした。
旅行商品が魅力的でも、そんな頼りない担当者では不安になりますよね。1年目の頃はとにかくキャンセル率が高く、2年目も目立った活躍は全然できていませんでした。即答できなかった質問を調べたり、海外経験豊富な先輩社員に教えてもらったり、社内勉強会や航空会社主催のイベントに参加して勉強する日々を過ごしていました。
そんな僕が戦力になれたのは、地道な努力を認めてくれた先輩のおかげです。ある先輩が、「木下は次世代のリーダーになれる」と目をかけてくれ、複雑な案件をどんどん任せてくれたんです。単純かもしれませんが、期待してくれたことが非常に嬉しく、「あの先輩が信じてくれるなら」と大きな自信になりました。
自信の有無は驚くほどお客様に伝わります。僕の場合は先輩からの期待と、それまでコツコツ身につけた知識が自信となって、堂々とした接客や提案ができるようになり、お客様からの信頼を得ました。今はどんなに難しいケースでも、お客様のご希望を叶える提案ができる自信があります。
こんな話を聞くと、「膨大な知識が必要な仕事なのか」と不安に思うかもしれません。ですが、例えば移動の選択肢の提案に知識はいりません。バス会社のホームページなどに書いてあるので、「より良い選択肢があるかも」と自分で調べればいい話です。
個人的には、リピーターが多い社員の特徴は、「知識が多い」ではなく、自分で調べたり体験したりしたことをベースに「リアルな話ができる」だと思います。
例えば、「イタリアの石畳はスーツケースでの移動が面倒なので専用車が快適です」「この都市は戦争の名残を感じる寂しさが特徴なので、ゆっくり滞在して味わってみるのも興味深いです」「以前担当したお客様は、ここはトラム、こっちはタクシーで移動していました」など、経験に基づく生きた情報をお伝えできるかどうか。
STWでは全社員に海外研修の機会があるので、そうした情報をキャッチしやすく、若手でも活躍できるチャンスが相当あると思います。僕の場合は入社4年目から伸び始めたスロースターターだったので、不器用だったり、自信なさ気だったりする後輩を見ると、昔の自分を見ているようで力になりたいと強く思います。
普段は口数が多いタイプではないですが、後輩には何とか話しかけて、どんな些細なことでも気軽に聞ける雰囲気をつくるようにしています。僕が先輩から自信をもらえたように、その人の強みを認めて伸ばす関わりを今後もしたいと思っています。
STWには成長をサポートしてくれる環境や人は十分にあると思うので、旅行や海外など、自分の好きなことを仕事にしたいと思う人は、ぜひSTWで強みを発揮してください。知れば知るほど奥が深いヨーロッパにも挑戦してくれると嬉しいです。