バヌアツの真骨頂・・必要なものだけを求める生活 | の旅行記

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バヌアツの真骨頂・・必要なものだけを求める生活

エリア
タンナ
/
テーマ
ご当地体験
時期
2010/11/14~2010/11/24
投稿日
2010/11/28
更新日
2020/7/24
投稿者
エスティワールドスタッフ

「世界一幸せな国・・・バヌアツ」 第二段のバヌアツ旅日記はバヌアツの魅力を一番秘めた島、「タンナ島」でのカスタムヴィレッジ訪問をお伝えします。 バヌアツの中でも最も秘境といわれるタンナ島は、活火山として有名なヤスール火山、火山島ゆえの真っ黒な砂浜ビーチ、森の主と呼ばれそうな巨木のバニヤンツリーや椰子の木に覆われたジャングルに滝。色濃い自然を全身で感じることができる島です。 自然を堪能することは勿論私たちの旅のハイライトになったのですが、この旅日記では、昔からの人々の暮らしがまだ根付いた村々を訪問できる貴重なツアーをご紹介します。 町を一歩抜けると、山々には未だ電気を使わず、自然の恵みと村人同士協力しあって自給自足の生活をしている人々がいます。そんな村人たちの暮らしぶりを少しだけ覗かせて貰うカスタムビレッジツアー。行く村によって雰囲気なども全く異なるのですが、是非この旅日記を参考にまだ見ぬバヌアツに思いを馳せていただきたいです。メラネシアンは肌の色が黒く、写真でみると少々怖く見えてしまいますが実際は笑顔が素敵なやさしい方々ばかりです。

  • カランギア村、イパイ村訪問

    「カランギア村」

    一番伝統的なバヌアツの文化を今でも残しているナチュラルな村、カランギア村。
    女性は上半身裸で腰みの姿、男性はペニスサックのみという出で立ちの村人達。私たちの生活する日本では考えられない姿だが、バヌアツに何日か滞在した後にお会いしたのでいやらしさも感じず、なんとも違和感なくお話を聞くことができた。

    この方々はどんな暮らしをしているのだろう?
     


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    女性の仕事は、農作物を育て、料理をし、皆で子供を育てる。(自分の子も、隣人の子も関係ない。みんな村の子だ)
    そして、木の皮でバックを作ったり、我々の案内してくれたりするのも女性。なんとも働き者が多そうだ。

    逆に男性は、のんびりと日がな一日タバコを吸い、夜はカバを飲みながら泥酔。本当にのんべんだらりで、時々狩りに出てワイルドピッグなどを取りに出かけたり、畑を開拓したりするようだが、そう毎日ではないらしい。
     

     
    写真 採れたバナナを摩り下ろして伝統料理をつくっています。美味!!(勿論、すりおろし器などないので、バラの刺よりもっと細かい木のとげを上手に利用して調理する)



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    それにしても、こんなに何もしない駄目亭主!不満はないのか!?と尋ねてみるとやはりそこは万国共通。「女性はやることが沢山あって大変なの。」とちょっとストレスを抱え困っているという顔をした。(笑)

    どんな男性がもてるのかと再び尋ねると「ちゃんと仕事をする人」。。。この村では残念ながら働いている男性を見ることは出来なかったが、他の村を訪ねた時は、どんどん畑を耕し新たな農作物を育てる事にただならぬファイトを燃やしているお父さんも居た。やはり村によってさまざまな顔があるようだ。
     
    写真 左: 擦り傷があるといったら葉っぱをすりつぶして薬を作ってくれた。効果抜群!薬を付けていない場所との回復力は明らかに違い、お父さんの自然の理解力に脱帽
    写真中央 右: 自分で火を熾してタバコをすっているお父さん

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    伝統的な楽器の生演奏と生歌で、子供たちと一緒にダンスをしたり、今もなお使われている弓の使い方を教わったり、畑で何を育てているのかなどの話を聞いているとあっという間に時間は過ぎていった。
    子供たちの笑顔は本当に愛らしく、目が合うたびに恥ずかしそうに微笑む彼らは本当に心温まる存在だ。(実際、美男美女が多く素晴らしい目の保養!)


    写真 左:「となりのトトロ」に出てくるような楽器。とても可愛い音色。ただ私は全く音が出せなかった。。。

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    最後に、、、バヌアツには是非今足を運んでほしい思いを綴ります。
    我々はこのバヌアツ旅行の最中、町で働いている若者に、「町の生活と村の生活どちらが好き?」と何度となくインタビューしてみた。すると、話を聞いた人達はみな「村」と答えた。「村での生活はお金は必要なく、全て助け合いで生きているのに、町は何をするにもお金がかかるだけ、、、。」  

    勿論、自分の可能性を求めて町に出てくる向上心の強い若者も居るだろう。
    ただ、望んでいない外国からの援助(たとえば舗装道路)ひとつにしても、
    道路を造る→仕事が発生→お金が動く→今まで村での生活には無かった私利私欲の感情が芽生える→貧富の差が生じる→素朴な自給自足の生活が変わり、人々の考え方もかわる→(例)犯罪も増え、今のバヌアツの素朴なやさしさに包まれた国の雰囲気と全く代わってしまう日が来るかもしれない。

    観光地化されていないバリ島が10年の月日で今やリゾート地と変わってしまったようにバヌアツにも変化が起きてしまうかもしれない。
    新しい生活や変化を受け入れるために、前に前に向かって生きる姿も素晴らしいが、周りの人を助けながら、必要な事だけをするシンプルな生き方また素敵だ。 バヌアツの今ある良さが無くなってしまう前に是非一度訪れていただきたい。