【ブエン・カミーノ!スペイン巡礼の道を一日だけ体験してみました♪】 | スペインの旅行記

支店
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【ブエン・カミーノ!スペイン巡礼の道を一日だけ体験してみました♪】

エリア
サンチャゴ・デ・コンポステラ
/スペイン
テーマ
自然
時期
2017/5/24~2017/5/25
投稿日
2017/5/26
更新日
2020/7/26
投稿者
エスティワールドスタッフ

Hola ! スペイン北部、ガリシア地方にある都市にあるサンティアゴ・デ・コンポステーラ。聖ヤコブの遺骸があるとされ、ローマ、エルサレムと並ぶキリスト教の三大巡礼地にあたります。そのため、世界中からこの地を目指す巡礼者が毎年多く訪れています。私もスペインに住んでいるうちに一度は体験してみたいな、と思っていたのですが、今回、後輩さんの素敵なツアー企画のおかげで巡礼路の一部に同行することができました。サンティアゴ・デ・コンポステーラまでの巡礼路にはいくつかルートがありますが、今回はポルトガルから国境を越えてスペインに入る、「ポルトガル人の道」を訪れました。本来はもっと長い距離を歩く巡礼の道。たった一日だけの体験でしたが本当に思い出に残る旅になりました。

  • 【徒歩で国境越え・ヴァレンサから出発!】

    • クレデンシャルには道中の想い出が。ひとつひとつエピソードがあったりします。

    • ヴァレンサを出発!黄色い矢印を探しながら進みます。

    • ポルトガルとスペインの国境の橋。

    • 徒歩で国境越え!といっても気づかないうちに越えてしまいそうです。

    今回、まずはワインで有名な「ポルト」という街に宿泊して、翌朝車で国境の町「ヴァレンサ」へと向かい、ここから巡礼路をスタートさせました。なぜヴァレンサかというと、巡礼の終点、サンティアゴ・デ・コンポステーラで巡礼証明書をもらうためには徒歩だと100km以上歩いてくる必要があります。ここヴァレンサは100kmを超えるちょうどいい出発地点として人気がある場所です。

    旅のお供はクレデンシャルという、道中スタンプを押しながら進む証明書。私たちは前日ポルトの大聖堂で入手していましたので、出発地点のホテルでスタンプだけ押してもらいました。
    巡礼路では黄色い矢印とホタテのマークに導かれながら進みます。まずがヴァレンサを出発してすぐ、国境の橋を渡り、スペイン側へ向かいます。

  • 【スペイン側の街・トゥイへ】

    • このホタテのマークには何度も助けられました!

    • のどかな道をすすみます。

    • ポルトガル人の道、と書いてあります。

    スペイン側の国境の街は「トゥイ」という街。後輩さんもスペインに住んでいたことがあるので二人ともなんだかほっとします。巡礼路の道中では黄色い矢印とホタテのマークだけが向かう先の目印。もちろん、今の世の中スマートフォンを使って地図をみながら進むこともできますが、今回は封印。あとどれくらい進めば次の村に着くの???と思いながら歩くのも楽しい体験でした。

    ちなみに、矢印は急に小道に向かっていたりするので、気を抜かずに探しながら歩かないといけません。また、あれ?しばらく矢印が無いな?と思ったらたぶん間違っているので一度戻ってみましょう。
    「ポルトガル人の道」の序盤は大きな車道もたまにありますが、だいたいのどかな場所や山道になります。時には鳥の声しか聞こえないような場所も。こういう時間も必要ですよね。

  • 【トゥイの大聖堂で一休み。】

    • いきなり坂道はきついな、、と思いながら丘の上の大聖堂へ。

    • トゥイの大聖堂は豪華では無いですが素敵な雰囲気です。

    • 大聖堂前のカフェでやっと朝食。おいしいビスコッティでした。

    トゥイの中心部。矢印に沿って進むと丘の上にあるカテドラル(大聖堂)へ到着します。それほど豪華な装飾はありませんが、なんだか素敵な雰囲気の聖堂内部でした。ここでだいたいスペイン時間で10:30くらい。(ポルトガルとスペインの間には1時間の時差がありますので、けっこう早起きしたつもりですが。。)大聖堂の前のカフェで朝食を頂いてから巡礼を再開します。ちなみに、このルートで行った場合、一日目の目的地は(通常は)オポリーニョという街になります。それまでの間、大きな街や村はありません。たまーにカフェやバルがあるので、見つけたら迷わず休憩するようにしましょう、次にオアシスに出会うのはいつになるか分かりません。

    大聖堂の横にはインフォメーションセンターがあって、ここでもクレデンシャルにスタンプを押してくれます。道中のカフェやバルなどでもスタンプをゲットできるところもあるので、見つけたら是非押しながら進みましょう。スタンプラリーみたいで旅の楽しみのひとつです。

  • 【ブエン・カミーノ!巡礼者のあいさつです。】

    • ポルトガル語ではボン・カミーニョというようです。この辺りはまだポルトガル語なまりなのかな?

    • 巡礼者をかたどった石碑。この時はまだまだ元気です!

    • ホタテにはいろいろなバリエーションが。

    • 森の中の木にもホタテと矢印。

    道中、他の巡礼者に出会ったら、「ブエン・カミーノ!」とあいさつします。「素敵な巡礼の旅を!」という感じですね。トゥイの街を抜けたところで出発から約2時間。

    ん??ちょっと予定と違うかな?と思いましたがまあなんとかなるかな、とこの時は思っていました。。

  • 【突然現れた休憩所で。。】

    • サンドイッチがめちゃくちゃおいしく感じます。

    • チリリンゴという村なのでしょうか??ここでもスタンプをゲット!

    • 衝撃の事実。

    森を抜けると突然現れた休憩所。お腹もすいてきたのでここでドリンクとサンドイッチを頂きました。ふつうのサンドイッチなのにめちゃくちゃ美味しく感じました。

    とにかくこの日はニュースになるほどの暑さ。完全に真夏の気温だったので2人ともすでにバテ気味です。このとき12:30。出発から約3時間経過していましたので、まあだいぶ進んだかなー、と思っていたのですが、ここにあった標識を見て、、、。「え?」「なんですか?」と2人で絶句。この日の目的地はレドンデラという街に設定していて、出発から6時間ほどで着くと見積もっていました。ところがこの時点で残り25km。ここまでの距離が約10kmなので2.5倍。これはペースアップしなければ。。。

  • 【分かれ道には注意しましょう】

    • こちらへ!

    • この辺り、暑さとカバンの重さでかなり疲れてます。下り坂は勢いに任せております。

    • 終盤、炎天下の車道に出ました。なかなか進めません。。

    • オポリーニョ近くの川のある道。とてもきれいです。

    巡礼の道は黄色い矢印を見ながら進みましょう、と言いましたがたまに分かれ道で両方に矢印が向いている場所があります。これは、どちらに進んでも目的地に着くことができるようです。私たちも看板の右と左の両方に矢印が出ている場所に到着。Originalと書いてあるのでこっちに進もうと話していたのですが、念のためバーにいた先行者のおじさんに聞いてみると、「反対の道に行くよ」との返事。なんで?と聞くとOriginalの道はほとんど車道で、面白くないし暑いよ、反対側は山道なので川も綺麗だしおすすめだよ、ということ。私たちも反対の道に進むことにします。危ないところでした。こういう迷った場合は周りの人に聞いたほうがいいですね。みなさん優しく教えてくれます。

    で、この辺りからあまりの暑さとバッグの重さでかなりやられてきました。木陰で休憩する頻度もあがり、早くカフェか何かないかな、、、と思いながら無言で歩きます。というか、中間地点のはずのオポリーニョにいつまでたっても着きません。目的地のレドンデラに宿を取ってしまっているし、いったいここはどこなんだろうということで、とうとうスマートフォンを解禁。するとオポリーニョまであと1時間。。。レドンデラまでは7時間。。。いや、無理でしょ。
    実はふつうは一日目はヴァレンサから出る場合の目的地はオポリーニョにして、レドンデラは2日目の目的地なのでした。2日分の距離を1日で歩こうとしていたみたいです。近くにやっと見つけたオアシスのようなバルで休憩しながら、今日の目的地はオポリーニョにしよう、さいわい駅があるから列車でレドンデラまで行こう、と決めて最後の1時間、後輩さんもなんとか頑張りました。

  • 【レドンデラ、おもいがけずいい街でした。】

    • この日一番の笑顔。

    オポリーニョから列車に乗ろうとしたら夜9時まで来ないようなので先輩の権限で迷わずタクシーを拾います。巡礼者の荷物を持ちながらのタクシーはちょっと気が引けましたが。。

    レドンデラで予約していたホテルに無事チェックインし、ちょっと休憩してから夕食へ。正直名前も聞いたことのない街ですし、まったく期待してなかったのですが、とってもおいしいバルを発見しました。「78 Gastrobar」、もしレドンデラに行く機会があったらぜひぜひ、行ってみてください。リゾットが絶品でした。
    というわけで、たった一日だけの巡礼体験でしたが、本当に楽しくて素敵な経験になりました。本格的に100km以上歩くのも良し、また今回のようにちょっとだけ体験してみるのも旅の一部としてはおすすめです!

    最後に注意点
    ・バッグは通気性に優れて、腰にもベルトがある登山用など、しっかりしたものを選びましょう。またなるべく重くならないようにしましょう。
    ・とにかく暑くなることもありますので、水分補給はこまめにしましょう。粉末のスポーツドリンクなども持参しましょう。
    ・矢印を見失ったら早めに戻って再確認。
    ・バルやカフェを見つけたら、迷わず休憩しましょう。次にいつオアシスに出会えるか分かりません。